吉川運輸株式会社 代表取締役専務
西谷 敬三
2020年1月に日本で最初の新型コロナウイルス感染が確認され1年以上が経過し、未だに終息が見えない日々が続いております。私ども物流業界は経済の静脈の役割があるなかで、過去には阪神淡路大震災、東日本大震災と数々の自然災害の際にも通信などのライフラインと並び、食料品、生活用品を届ける物流という社会的役割を求められ、昨年からのコロナ禍では社員・パート/アルバイトの従業員の皆さまが職場での感染や通勤中の感染を気にしながら、日々職務に従事していただいていることに、社長をはじめ役員として非常に感謝に堪えない気持ちを過ごした一年でありました。
この場をお借りして、𠮷川ロジスティクスグループの役員を代表し、従業員の皆さまに改めて厚く御礼申し上げます。
その中での新しい取組みとして、𠮷川ロジスティクスグループはSDGs(Sustainable Development Goals・持続可能な開発目標)に力を入れてまいります。2015年9月に国連総会で採択された17の行動目標と169のターゲットを掲げるこのSDGsは今の社会とこれからの地球を守るための世界的な取組みであり、これからの社会の指針の一つであると思われます。
SDGsの詳細については省略いたしますが、日本は特に女性の活躍、教育と職業訓練、エネルギー利用やCO2の削減、プラスチックゴミの削減、健康長寿の達成、持続可能な消費などこれらのテーマにおいて取り組まなければならないと考えます。
𠮷川ロジスティクスグループとしては、
社会貢献活動の一環として、10年前より実施している障害を持つ子どもたちを奈良県の里山にて緑と自然に接する課外授業を行う一般社団法人「どすこい」の支援活動として、ボランティアで年間100日に及ぶ送迎と里山の支援を続けてきましたが、更なる取組みとして、奈良県の自治体と協力して検討している内容として
持続可能な社会を目指したこれらの取組みを事業として進めるために、グループ会社としての事業法人化を年内に実現します。
SDGsの取組みを、10年先を見据えたグループの施策としても取り入れ、企業の社会的責任を果たすとともに大きく挑戦し時代の変化に対応していき、従業員の皆様と共に𠮷川ロジスティクスグループを次世代へつないでいきたいと思っております。
私ども𠮷川ロジスティクスグループは、今年9月に創立111周年を迎えます。
思えば、大阪港での港湾荷役から始まり、高度成長期に和歌山で事業を躍進させた先代社長が急逝された後、現𠮷川雄幸社長がバトンを受けて、𠮷川イズムの良いところは伸ばし、時代の変化を見据えて、働く女性の活躍を見出し、次世代の後継者作りと採用、新しい事業への挑戦を行い、弊社のスローガンでもある「10年先を見据えて」の旗印の元、この25年で大きく変化し、今では日本全国、1都1道2府26県と事業も拡大しております。
これからも社員の皆様が働きやすい会社はどう有るべきかを考え変化していきますが、これからは事業の拡大と併せて社員満足度をどのようにして高めていくかを、次世代の皆様と考えながら、10年先の会社と従業員の皆さまの立つ位置を意識して、𠮷川ロジスティクスグループは、時代に向き合っていきたいと切に思っております。
最後になりましたが、先行きのまだ見えないこのコロナ禍のなかで、従業員の皆さまのご健康を切に祈念しております。